京都市右京区宇多野御屋敷町 より、iPhoneXsバックカメラ修理のご依頼
2024/05/20
京都市右京区宇多野御屋敷町 より、iPhoneXsバックカメラ修理のご依頼
先日、iPhoneXsのカメラ修理のご依頼を頂きました!
前触れもなくある日突然カメラが映らなくなり、純正カメラアプリはもちろんどんなカメラアプリでもカメラが動かなくなってしまったとの事です。
分解してみたところ、
この様にカメラパーツにびっしりと水垢が付いていました。
完全に水没しています。
お客様に尋ねたところ、水に落とした経験はないが、毎日防水ケースを着けずに風呂場に持って行くとの事でした。
以前よりApple公式からも警告がありますように、風呂場への持ち込みはiPhoneの耐水性を著しく弱らせる可能性がありますので、
絶対にしないでください。
という事で今回の記事では、なぜ風呂場への持ち込みがiPhoneの耐水性を下げるのか、解説してまいります。
iPhoneには、画面とフレームの間に耐水を目的としたテープの様な物が一周挟まっています。
非常に粘性が強く、画面とフレームを圧着すると同時に、外部からの塵やダスト、ミスの侵入を防いでいると言ったイメージです。
しかし、そのテープは熱と湿気に非常に弱く、そういった環境下では急速に劣化してしまいます。
我々修理業者も、iPhoneを分解する際はやりやすくするために耐水テープ周りをヒートガンやヒートマットで温めてから分解します。
その為、風呂場はiPhoneの耐水性を下げ、故障に繋がる過酷な環境なんです。
風呂場から出た後も、急激な温度変化により耐水テープは急速に乾燥し、iPhone内部には結露が発生します。
こうしてiPhoneは水に触れなくとも、水没してしまうんです。大量の水が内部で発生するわけではありませんので、結露による水没の場合、だいたいがカメラやドックコネクター(充電部分)、FaceIDやリンゴループなど、部分的な故障として現れます。
しかし、もちろん水が基盤の心臓部に触れてしまえば、一瞬でiPhoneは文鎮化してしまいます。
つまり、風呂場の様な環境は、いつiPhoneが復旧不可能になってもおかしくない状況を創り出してしまうという事です。
今回のお客様の様に、カメラなど交換可能なパーツで症状が最初に出てくれば、
当店にてパーツ交換と共に内部清掃、水分除去、耐水テープの貼り替えが可能です。
しかし、FaceIDや指紋認証など、交換では簡単に直らないパーツも存在しますから、注意が必要です。
一番良いのは、風呂場に持って行かない事です。あるいは、持って行く際は必ず完全防水用のケースを着用する事をおすすめいたします。湿気や熱も耐水テープを弱めてしまいます。
まず、Apple公式のiPhone15Proの技術・仕様ページには、以下の様に記されています。
iPhone 15 ProとiPhone 15 Pro Maxは防沫性能、耐水性能、防塵性能を備えており、実験室の管理された条件下でのテストにより、IEC規格60529にもとづくIP68等級に適合しています(最大水深6メートルで最大30分間)。防沫性能、耐水性能、防塵性能は永続的に維持されるものではなく、通常の使用によって耐性が低下する可能性があります。iPhoneが濡れている場合は充電しないでください。クリーニングと乾燥の方法についてはユーザガイドをご覧ください。液体による損傷は保証の対象になりま
(引用:iPhone 15 ProとiPhone 15 Pro Max - Apple(日本))
このように、iPhoneに対して防水性があるという表現は一度も使っていません。
もちろん、IP68というのは防水スマホとして妥当な数値ではありますが、その数値の出どころである実験は、
新品のiPhoneを使用し、キレイな冷たい水で、管理された環境下で行われております。
海水や温水、泥水などへの耐性も全く保証されておりませんので、全て自己責任になってしまいます。
水まわりへiPhoneも持って行かなければいけない時は、絶対に防水ケースを装着するようにお願い致します。
そして、もし水没などの症状がある場合は、
速やかにアイプラス河原町OPA店までお持ち込みくださいませ。
水没は、修理までの時間が短ければ短い程本体とデータの生存率が高くなります。
本体がダメでも、データは引き抜きに成功するなどの事例もありますので、ぜひ一度、お気軽にご相談くださいませ。